「オブラートに包んで話してくれる?」
(2015/5/16のブログ)
就活のことを振り返ってみる。
就活では、大学で何をしたのか聞かれることが多い。
セクシュアルマイノリティサークルに所属。
「同性愛者のカミングアウト」というテーマで書いた卒業論文。
アルバイトやその他の活動だけを話してもアピールはできる。
それでもエントリーシートには偽りなく記入した。
面接会場に行く。
面接官と向かい合って座る。
エントリーシートを見ながら面接官が私に質問する。
「サークルのことなんだけど」
「はい」
「これってつまり、あれだよね」
「はい」
「どういう人が集まるサークルなのか、オブラートに包んで話してくれる?」
「えっ」
オブラートに包んで?
同性愛という単語は禁句?
何をタブー視しているのだろう。
性に関することがダメなのか。
同性愛がダメなのか。
トランスジェンダーや他の様々なセクシュアリティを含め、
マイノリティであることがダメなのか。
この面接以外でも、質問しづらそうにしている面接官は何人もいた。
「質問していいのかわかりませんが」
「答えたくなければ答えなくてもいいのですが」
「センシティブな話題だとは思いますが」
こういった言葉のあとに質問されることが多かった。
私が質問に答えたあと
「質問して申し訳ありませんでした」
となぜか謝られたこともあった。
エントリーシートに書いているのだから、
私は質問されることに何のためらいもないのに、
質問する面接官のほうがためらっているようだった。
※ちなみに面接では“オブラードに包まずに”サークルを説明した。
面接官はヘラヘラと笑っていた。
面接は不合格だった。
(不合格の原因は他にもあると思う)
ではまた!
きゅうり(矢野友理)