苗字から想像する性別
(2015/5/17のブログ)
父親におつかいを頼まれた。
300円でマフラーを受け取るおつかい。
駅で待ち合わせ。
相手の苗字と服の特徴と連絡先だけを知っている。
服の特徴は「赤のパンツ」。
駅で迷子になってしまった。
約束時間に遅れてしまうかもしれない。
ウロウロしながら電話をかけた。
「もしもし」
「もしもし」
女の声だった。
「すみません。迷子になったので少し遅れます」
「大丈夫ですよ」
待ち合わせ場所にいた人も、やっぱり女だった。
私は電話をかける前、相手が男か女かを考えていた。
そして特に根拠はないが、たぶん男だろうと思っていた。
結果は女だった。
大学生のとき、
サークルでランチ会の担当をしていた時期がある。
ランチ会に初めて参加する人と待ち合わせ。
メールで名前や所属等を教え合い、服の特徴も伝えておく。
お互いに「この人かな」と思ったら近づき、声をかけてみる。
「○○さんですか?」
「はい。矢野さんですか?」
「はい、矢野です」
「女の人だったんですね」
「そうですよ」
「苗字しか知らなかったので、てっきり男の人だと思っていました」
こういうやり取りをしたことがある。
1回だけではない。
3回以上はあった。
なぜ男だと思われるのか。
「男だと思った」と言われたのは、全部相手がゲイだったケース。
自分が男だから相手も男だと思ったのか。
ゲイ同士の(アプリ等での)やり取りに慣れていて、
相手もゲイだと思い込んでいたのか。
東大は男のほうが多いから、男である確率が高いと思ったのか。
特に理由はない可能性ももちろんある。
一度、こう言われたことがある。
「メールの文面から、なんとなく男かなと思いました」
ビジネスメールっぽいメール。
性別を感じさせる要素は排除されていたはずだが、
性別を感じさせないところが男っぽいのかもしれない。
そういえば、なぜ私はおつかいの相手を男だと思ったのだろう。
父親とやり取りしていた相手だから男だと思ったのか。
「赤いパンツ」から男を想像したのか。
自分でもよくわからない。
思い込みかもしれない。
私が会った相手が女だったということも、
もしかしたら思い込みかもしれない。
「女です」なんて、一度も言われていない。
ではまた!
きゅうり(矢野友理)