バイセクシュアルは器用?
「男と女、どっちが好きなの?」
先輩に聞かれた。
「どっちも、です」
「バイセクシュアルってこと?」
「はい」
「器用だね」
(器用!?!?!?!?)
驚いた。
器用だと言われたのは初めてだった。
バイセクシュアルであること=器用 という図式が私の頭の中では成立しなかったので、goo辞書の国語辞典で「器用」の意味を調べてみた。
1 からだを思うように動かして、芸事・工作などをうまくこなすこと。また、そのさま。
2 要領よく、いろいろな物事を処理すること。また、そのさま。
3 抜けめなく立ち回ること。また、そのさま。
4 不平不満なく、受け入れること。いさぎよいこと。また、そのさま。
5 すぐれた才能のあること。また、その人。
意味を聞いて確認したわけではない。
が、おそらく先輩は2の意味で器用と言ったのだと思う。
「男とも女とも恋愛できるなんて、すごいね」という程度のニュアンスだろう。
たしかに、男を好きになることも、女を好きになることもある。
でも、好きになったからといって、「器用」に恋愛しているわけではない。
そもそも付き合う段階までいかなかったり、付き合えてもうまくいかなかったりする。
器用なら、2倍恋愛している。
不器用だから、2倍失恋している。
器用だなんてとんでもない。
バイセクシュアルであるということと、器用か不器用かは関係ない。
バイセクシュアルは、ときめく可能性のある人が2倍に増えているだけだ。
ではまた!
きゅうり(矢野友理)