【読書記録】方舟/夕木春央
夕木春央さんの「方舟」を読みました。
Twitterで話題になっていてずっと気になっていた本です。今日買い、今日読了。ページをめくる手が止まらず、あっという間でした。
以下、帯に書かれているあらすじを紹介します。
友人と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。
タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。
——犯人以外の全員が、そう思った。
どうやら衝撃のラストが待っているらしい。
でもネタバレになるから感想が言えないような内容らしい。
Twitterを見てそんなことを思いながら読み始め、実際、その通りでした。
さらに、「推理」や「驚きの真相」というミステリーとしての面白さだけでなく、極限の状況で人間は何を考え、どう振る舞うのかを、主人公の柊一と一緒に追っていく面白さもあり、非常に読み応えがありました。
読み終わってからも「自分が同じ状況に置かれたらどうするだろう」とか「主人公はどうするのが正解だったんだろう」とか、挙げ句の果てには「犯人は酷いことをしたけど、もしかしたら(何を一番の目的にするかによっては)一つの正解だったんじゃないだろうか」とすら思えてきて、とにかく思考がぐるぐるして止まりません。
ミステリー好きな人にはもちろん、そうではない人にもおすすめの小説です。
☆
価格:1,760円 |
ではまた!
きゅうり(矢野友理)