「女の子に行かせるのはかわいそう」
私に言われたわけではない。
ただ、仕事をしていたら誰かの声が聞こえてきた。
「女の子に行かせるのはかわいそうだよ」
おもしろうだと思い、続きの会話も聞いてみた。
どうやら、怒鳴られるために行かなければならない場所があるらしい。
その場所に行かせる人を誰にするか決めかねている。
女が怒鳴られるのはかわいそうだから、男にしよう。
こういう内容だったと思う。
怒鳴られて嬉しい人はあまりいない。
それは男でも同じだろう。
女が怒鳴られるのはかわいそう、という発想になるのなら、男が怒鳴られるのもかわいそうだよね、と思い至るはずなのだが、なぜそこで「男ならいいや。男に行かせよう」となるのだろうか。
不思議だ。
ではまた!
きゅうり(矢野友理)