【読書記録】屋上のテロリスト/知念実希人
知念実希人さんの「屋上のテロリスト」を読みました。
この作者の方の本を読むのはこれが初めてです。お名前は以前から知っていて、ミステリーを主に書かれている認識だったのですが、この小説は私の中ではミステリーというよりサスペンスでした。
第二次世界大戦後に日本がポツダム宣言を受けいれず、かつてのドイツのように「壁」で東西に分断されてしまった、という設定の物語で、女子高生が壮大なテロを計画、実行します。
「一人の犠牲者も出さないで、世界を変えることなんてできると思う?」
女子高生テロリストはこう言いました。この台詞に込められた意味がわかった時、感動せずにはいられませんでした。
いったい何が仕組まれていて、どう決着がつくのか、最後までハラハラします。
ストーリーもよかったですが、個人的には女子高生と自殺志願者の会話や、政治家たちの会話が特に面白かったです。
重いテーマを扱いつつも、ライトノベルっぽい感じで、全体的にさらっとしていました。
☆
価格:682円 |
ではまた!
きゅうり(矢野友理)