【読書記録】連弾/佐藤青南
佐藤青南さんの「連弾」を読みました。
あるクラシックコンサートを聞いた男の死体が都内の公園で発見され、二人の警察が捜査をします。その関係者を訪れる過程で、徐々に真相が明らかになっていき……というお話で、最後には狂気に満ちた人間の本性が暴かれて恐ろしかったです。ただ、事件には狂気を感じましたが、音楽隊志望の刑事・鳴海桜子がなかなかに個性的なキャラクターで、最後まで楽しく読めました。
帯に「事件の鍵はベートーベン」とあって、音楽の知識がない私でも楽しめるだろうかという不安もあったのですが、全然大丈夫でした。
奇抜なトリックや盛大などんでん返しで驚かせるタイプのミステリではなく、登場人物の人生を丁寧に描いていて、ドラマを観ているような感覚になりました。頭にスッと入ってくる文章で、作品に入り込みやすかったです。
☆
価格:814円 |
ではまた!
きゅうり(矢野友理)