【読書記録】火車/宮部みゆき
宮部みゆきさんの「火車」を読みました。
本の裏側に載っているあらすじを引用します。
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して——なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。
ところどころ時代を感じるなぁと思ったら、私が生まれた年に刊行された作品でした。
刑事が行方不明になった女性と繋がりのあった人を訪れるにつれて、だんだんと女性の人生が浮かび上がってきます。恐ろしいです。ネタバレになってしまうのであまり詳しく書けませんが、借金の恐ろしさがこれでもかというほど伝わってきました。お金がここまで人生を狂わせてしまうのか、救いはなかったのか、と思わずにはいられませんでした。
ちなみに、ラストはかなり消化不良でした。
これからなのに!
この続きこそが知りたくて読んでいたのに!
というシーンで終わるからです。
作者さんは意図的にこういう結末にしたと思うので、自分なりに受けとめ、これから頑張って消化していこうと思います。
☆
価格:1,100円 |
ではまた!
きゅうり(矢野友理)