微男微女

日常の考察

一人暮らしとは、生活の主導権を握ることだ

実家に帰ると、ついダラダラしてしまいます。帰省する時はいつも積ん読していた本をスーツケースに詰め込んで「実家でいっぱい読もう」と思うのですが、帰省前より早いペースで読めたためしがありません。「やろう」と決めていたことをつい後回しにしてしまうのが実家です。これは裏を返せば実家の居心地が良いということでもあります。ラクで、普段より贅沢な暮らしができて、話し相手もいる。そういう環境だということです。

 

この環境に不満はありません。でも、「窮屈だな」と思う自分もいます。現に、実家から自分の家に戻る時は「楽しい時間が終わってしまった」と残念に思うのですが、いざ自分の家に着くとその自由さがとても貴重なものに感じられ、「やっぱり一人暮らしは最高だ!」と思っているのです。

 

一人暮らしの良さは、生活の主導権を握ることができることにあります。少なくとも私にとってはそうです。実家はラクですが、生活の主導権は親が握っています。これがある種の「窮屈さ」を生み出します。

 

そしてこの窮屈さは会社勤めの窮屈さと似ていると感じます。いわば実家が会社勤め、一人暮らしがフリーランスです。

 

会社勤めをすれば基本的には給料日に給料が振り込まれます。実家で何もしなくてもご飯が出てくるようなものです。でも、会社員に裁量はありません。多少はあっても、最終的な決定権は社長が握っています。実家の生活の主導権を親が握っているのと同じです。

 

一方、フリーランスは自分で仕事をつかみにいかなければお金は振り込まれません。ただし、会社員にはない自由さがあります。どの仕事をとりにいくのか、何時から何時まで働くのか等、全てを自分で決めることができます。自分でご飯を用意する必要があるけれど、何時に何を食べようが完全に自由である一人暮らしに通ずるものがあります。

 

どれだけ居心地の良く、待遇が良い会社でも、「会社に所属している」こと自体が生み出す不自由さを完全になくすことはできません。実家に帰る度に、一人暮らしと比較してそんなことを考えます。

 

皆さんは実家暮らしと一人暮らし、どっちがラクですか?

 

ではまた!

 

きゅうり(矢野友理)