微男微女

日常の考察

無意識の生活ルールと職場ルール

先日、大学生の妹が私の家に泊まりに来ました。妹が私の家に来たのは初めてだったのですが、その際に「無意識の生活ルール」の多さに気づかされたので、今回はそれについて書こうと思います。

 

生活している人間からすると、あたり前になりすぎていて、意識せずにできること・していることがたくさんあります。でも、それは初めて来た人にはさっぱりわからないことです。ありがちなのは、「どこのスイッチを押せば電気が点くのかがわからない」ということでしょうか。そもそもスイッチの場所がわからなかったり、場所はわかっても、2つあったりすると、上を押せばいいのか下を押せばいいのかわからなかったりします。

 

私の家に特有のことで言うと、たとえば、「ここの扉にはバスタオルをかけて干しているから、扉を開けるときはバスタオルが落ちてしまわないように、そっと開けなければならない」という無意識の生活ルールがあります。

 

他にも、「ここは少し汚れているからあまり触らないようにしている」「この突っ張り棒が耐えられる重量はだいたいこれくらいまで」「カメ子に餌をあげる時は、水槽の右端の方で」など、細かい「無意識に気をつけていること」がいくつもあります。

 

知恵というほどのことでもない、ただただ日常を快適に過ごすために無意識のうちにやっていることです。でも、それは第三者からすると「全て言語化して伝えてくれないとわからない」ものでもあります。そのため、きちんと伝えておかないと、当然のように「ルール」は破られてしまいます。

 

日常生活だけでもこれだけたくさんのルールがあるということを、妹という「第三者」の存在によって初めて意識させられました。


職場でも、たくさんのルールがあります。職場の規則に書かれている、明文化されたものではなく、みんなが暗黙のうちに「こうしている」というルール(=トラップ)が……。


新入社員は「仕事を覚える」だけでも大変なのに、仕事以外の覚えるべき「ルール」がたくさんあるから大変です。長く職場に勤めている人は、それが当たり前になっているから、わざわざ「こういうルールだよ」と教えてはくれません。意地悪で教えてくれないのではなく、本人も「ルールだ」とは意識していないから、教えようがないのです。


トラップにはまり、その都度「これはNGだったのか」と覚えていくしかありません。そんなトラップは「馬鹿げている」と思いますし、「なくなればいいのに」とも思います。


でも残念ながら、私もその「トラップ」を生み出している側の構成員の一人です。これが、“会社で働く”ということですね。


妹が泊まりに来て、ふとそんなことを思いました。

 

ではまた!

 

きゅうり(矢野友理)