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日常の考察

【読書記録】すべてがFになる/森博嗣

森博嗣さんの「すべてがFになる」を読みました。大ヒットした作品なので知っている人も多いと思います。私もずっと前からタイトルだけは知っていて、気になっていました。ようやく読めて、しかも内容もすごく面白くて大満足です。

 

満足ポイントは次の2点。

 

1:会話が面白い

「(※省略)これで、クイズの答さえわかったら最高なのに……」

「クイズなんていったら怒られるよ」犀川は小声で言った。「人が二人も亡くなったんだから」

「でも、それは、どこでもあることでしょう?」萌絵はさらりと言った。「ただ、地理的に近くで起こっただけです」

 

私が面白いと感じたのは、「地理的に近くで起こっただけ」という部分です。実際に間近で人が二人も亡くなる事件が起こったら、とても「どこでもあること」として片づけるなんてできないですが、でも言われてみればたしかにそうだなと、理屈の上では納得してしまう自分がいるのです。

 

他にも、「現実って何でしょう?」という質問に「現実とは何か、と考える瞬間にだけ、人間の思考に現れる幻想だ」「普段はそんなものは存在しない」と答える場面があったりと、面白い会話が盛り沢山です。

 

読み進めていくと、なるほどー、そういう考えがあるのか、と何度も唸らされます。

 

2:トリックが壮大

これはネタバレになってしまうので詳しくは書けないのですが、もう「すごい」の一言。常識では考えらないような発想に舌を巻きました。

 

天才は考え方の根幹から凡人とは全然違うんだな、と思わされました。

 

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以上です。

ではまた!

 

きゅうり(矢野友理)