【読書記録】密室殺人ゲーム2.0/歌野晶午
歌野晶午さんの「密室殺人ゲーム2.0」を読みました。
これは「密室殺人ゲーム王手飛車取り」の続編なのですが、王手飛車取りを読む前にこの2.0を手に取ってしまい……結果、やはり続編を読む場合は、その前の作品をちゃんと読んでおくべきだと思いました。最後まで読んでも「?」のままだった描写がいくつもあり、「ああ、これは前編を読んでいないとわからないのだな」と悟ったからです。実際、巻末の解説からも前編を読んだ上でこの本を読むことの大切さが伝わってきて、反省しました。前回、道尾秀介さんの「カラスの親指」「カエルの小指」で順番通り読むことの大切さを痛感したはずなのに、また同じ過ちを犯してしまうなんて……。学習しないとですね。
それはさておき、内容は面白かったです。ネット上で五人のゲーマーが推理合戦を繰り広げるのですが、その殺人トリックは彼らが現実の世界で実際におこなったものであるという恐ろしい物語。ゲーマーはとんでもない殺人鬼なんですね。彼らの倫理観はおぞましいですが、そんな頭のネジが外れた人たちだからこそ思いつくようなトリックばかりで、そういう意味ではゾッとしながらも最後まで楽しく(?)読めました。
王手飛車取りのほうも、近いうちに読んでみたいと思います。
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価格:1,100円 |
ではまた!
きゅうり(矢野友理)