「後ろ向き」な理由を大切にしよう
昨日公開された新R25の記事『戦っている人ほど、ネガティブにも努力家にもなれる。中田花奈「やめよう」からの“返り咲き”のワケ』を読みました。
ざっくりとまとめると、「ネガティブ思考だからこそ、自分に満足できないから努力できる」、「常に頑張っていないとネガティブ思考になってしまうから、努力することで“ネガティブを飼い慣らしている”」というお話でした。
とても共感しました。
「ネガティブ」とは少し違うかもしれませんが、負の感情が原動力になることは往々にしてあります。怒りがエネルギーになったり、悔しさをバネに頑張れたり、コンプレックスがあるからこそ努力できたり……
そういう負の感情は時に強烈な原動力になり得ます。
また、これも「ネガティブ」とは少し違うかもしれませんが、私は、前向きな理由より、後ろ向きな理由があった方が、実行に移せる確率は高くなるのではないか、と思っています。
一般化できることなのかはわかりませんが、少なくとも私はいくつか自分の例を挙げることができます。
- 注射
注射は痛いので嫌いです。「美しくなるために、美容の注射を打とう」とは思えません。でも、私はアトピーの痒みを少しでも抑えたくて、定期的に注射しています。このままだとつらいから、という後ろ向きな(これを後ろ向きというのかは微妙なところですが)理由であれば、何の躊躇いもなく打つことができるのです。
- 散髪
散髪に行くのは面倒です。「素敵な髪型にしたいから、美容院に行こう」とは思えません。前向きな理由では美容院に足を運ぶことはないのです。でも、髪は伸びれば伸びるほど邪魔になります。私は、邪魔な髪を切って短くしてもらうという後ろ向きな理由があるから、美容院に通うことできています。
- 転職
転職活動は大変です。「今の会社に満足しているけれど、新たな挑戦をするために転職しよう」とは思えません。「今の会社に居続けるのは耐えられないから、何とか抜け出そう」と思って転職活動するのです。
このように、後ろ向きな理由が行動のモチベーションになることはいくらでもあります。皆さんはいかがでしょうか。
ただ、後ろ向きな理由をモチベーションにすることには欠点もあります。それは、後ろ向きであり続けないと、行動できないことです。ネガティブ思考や負の感情についても同様のことが言えます。
たとえばわかりやすく「不安だから頑張る!」という人がいたとしたら、その人が頑張るためには不安であり続けなければなりません。頑張らなかったらずっと不安のままですし、頑張っていないので結果も出ません。でも、頑張ったら頑張ったで不安が解消されて頑張れなくなるので、どう転んでも「最高!」という結果にはならないのです。
負の感情とはずっと仲良くお付き合いしていく必要があるということなのでしょう。そう考えると、冒頭で紹介した記事にあった「ネガティブを飼い慣らす」という表現は、言い得て妙かもしれないですね。
ではまた!
きゅうり(矢野友理)